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2017.03.15

AbemaTVとC CHANNELが語った、スマホ動画事業を急成長させる方法~カギは「好みの因数分解」にあり

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AbemaTVとC CHANNELが語った、スマホ動画事業を急成長させる方法~カギは「好みの因数分解」にあり

若年層のTV離れが進んでいると言われる中、昨年2016年は動画配信アプリが人気を集め、日本のスマホマーケットにおける「動画元年」の幕開けを印象付ける年となりました。

そんな中、2016年におけるアプリの頂点を決めるフラー株式会社主催の「App Ape Award 2016授賞式」で発表された「アプリ・オブ・ザ・イヤー2016 アプリ部門」でも、「AbemaTV」が大賞を、「C CHANNEL」が優秀賞を受賞。2017年の動画配信事業のさらなる拡大に注目が集まっています。

「App Ape Award 2016」授賞内容の詳細はこちら

2016年4月にサイバーエージェントとテレビ朝日が合同でサービスを提供した無料インターネットテレビ局「AbemaTV」は、今年1月に1300万ダウンロードを達成。今年はさらなるチャンネル数の拡大や、新たなUIの導入も予定しているそうです。

一方の「C CHANNEL」は、メイク、ヘアアレンジなどを扱う女性向けの1分動画配信サービスとして、SNSのファン数が1000万人を突破するなど若者を中心に今も動画視聴者を伸ばしています。

いわば“動画アプリの勝ち組”と呼んでもいい2つのアプリは、なぜ、いち早く事業を立ち上げることができたのでしょう。「App Ape Award 2016授賞式」で行われた両アプリの担当者によるパネルディスカッションでは、成功の秘訣として

【1】共に「若年層の好み」を細かく因数分解して人気コンテンツを制作
【2】AbemaTVはファンの多いコアなジャンルに狙いを定めてチャンネル拡充
【3】C CHANNELは分散型メディア&グローバルな運営に最適な体制を構築

といったポイントを見つけることができました。

今回は株式会社AbemaTVの開発局局長であり、株式会社サイバーエージェント執行役員 の長瀬慶重氏と、C Channel株式会社Development Managerの齊藤健太氏のパネルディスカッションの様子を詳しくお伝えします。

共に「若年層の好み」を細かく因数分解して人気コンテンツを作成

ーーまずは、「AbemaTV」と「C CHANNEL」それぞれ2016年にどんな成果を残したのかと、現在取り組んでいる施策についてご説明ください。

長瀬 「AbemaTV」では、2016年をスマホにおける「動画元年」と位置付けて、あえてTV離れの激しい若年層を狙って運営してきました。おかげさまでユーザー数はリリースから順調に増え続け、年末年始の1週間のWeeklyアクティブユーザーは500万人を突破、ユーザー層は34歳以下が7割程度と狙い通りになっています。

直近の取り組みを挙げると、昨年10~12月はTVデバイス対応を強化し、主要なデバイスには対応できました。今後はリリース1周年に向けて大きな機能追加も行う予定で、3月末ごろから縦型動画にも対応し、さらにオンデマンドでの配信も強化していく方針です。

また、現在はアニメや格闘技、麻雀、釣りなど約30チャンネルを運営していますが、今年は将棋やサッカーチャンネルを新たに開設するなど、よりコアなファンがたくさんいるジャンルを開拓していき、AbemaTVをマスメディアへ成長させるビジョンを持っています。

「若年層のTV離れが進んでいる」と言われていますが、我々はニュースやバラエティなどオリジナル番組の開発と共に、コンテンツラインアップを拡充することでコアなファンを獲得しながら、その相和としてインターネット初のマスメディアを目指していきたいと思っています。



齊藤 「C CHANNEL」のコンセプトは、女性の知りたいを1分で解決する動画配信サービスです。いわゆる分散型メディアで特にFacebookでの拡散力に強みを持っており、かつ「クリッパー」と呼ばれるモデルやタレントを起用することで今流行りのインフルエンサーマーケティングも実施しています。

主なターゲット層はF1層(20歳から34歳までの女性)で、ほとんどの動画を内製していることが強みです。月間再生数は6億6000万を超えました。

2017年はリアルイベントの『Super! C CHANNEL』やドラマ配信も始めるので、引き続き、ユーザー獲得に力を入れていきます。



ーーユーザー数を増やすことに成功した秘訣は何だとお考えですか?

齊藤 C Channelは会社を設立してまだ2年目ですが、強みはサービスインした半年後からさっそく中国語と英語のローカライズを開始していた点です。早い段階でグローバル展開を意識して、アプリのローカライズにこだわって運営してきました。

クリッパーとして参加してくれているモデルさんの選定についても、「タイで人気のあるモデル」と他国でウケるモデルは違うんですね。なので必ず現地でクリッパーを選定し、現地のパートナーが現地にウケる動画を作るような体制づくりを進めてきました。

こうして、言語だけでなくコンテンツそのものをローカライズすることで、世界各地の若者にウケる動画をきちんと提供できているんです。これが海外での再生数増加につながっているんだと思います。

また、分散型メディアとして、InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSそれぞれに対して、その特性に合ったコンテンツを配信するチームを個別に編成しているのも特徴かもしれません。

例えば、Instagramでは(他のSNSで反響の多い)メイク、ヘアアレンジのノウハウよりも、「パッと見で興味を引く内容」が受けるんですね。こうした違いをトライ&エラーで研究しながら、プラットフォームごとに配信する内容を最適化してきたのも成長の一因になったと考えています。

長瀬 「AbemaTV」はテレビ朝日とサイバーエージェントの合同事業なので、文字通り一丸となってTVクオリティで番組を制作しています。それがコンテンツの質の高さを支えています。

また、先ほどもお話した「コアなファンがいるコンテンツ」をいくつも取りそろえてきたことも、ユーザー数を伸ばす一因になったと考えています。

我々が小さいころは、人気のアニメやドラマは万人が見ていたわけですが、今は「誰もが大好き」というコンテンツがない。そこで、いかにコアなファンがいるジャンルを1つ1つ押さえていくか?という点を重要視して番組制作をしてきました。

「コアなジャンルで強くなる」ことを前提にチャンネル数を増やしていきます。

中でも一番人気はアニメチャンネルで、アプリ内のアクセスの半分くらいを占めている一方、テレビ朝日と一緒に作っているニュースチャンネルも、アプリを立ち上げると最初に流れることもあってとても人気があります。これは、アプリそのもののパワーが上がったことによる相乗効果といえるでしょう。

AbemaTVは「ネット初のマスメディア」を、C CHANNELは「アジアNo.1」を目指す

Note

  • アプリ・オブ・ザ・イヤー2016 ゲーム部門を受賞したAbemaTV

ーーKPIはどのように設定しているのですか?

長瀬 「AbemaTV」では、「Weeklyのアクティブユーザー1000万人のマスメディア」になることを現状のKGIとしており、KPIとしては視聴回数や視聴時間など各項目の細かい部分をウォッチしています。

サイバーエージェントには、メディア、広告のアドテク、ゲームなどの運用でこれまでに蓄積したデータ活用の技術・ノウハウが豊富にあります。その資産を活かしながら、AbemaTVでもリアルタイムでデータを見ながら番組編成を変えたりしているんですね。

齊藤 「C CHANNEL」ではアプリの起動率と回遊率などを細く見ていますが、それとは別に、視聴時間や視聴完了率など、動画そのものについてKPIに設定しています。


ーー両社の成功を受け、今後は競合になるような動画配信アプリも出てくるでしょうが、マーケット全体の動きについてはどう見ていますか?

長瀬 数年前のアプリ市場では、とにかくアプリのクオリティを高めることがヒットの要因でした。でも、昨今のマーケットはそれだけでは勝てない。

アプリそのもののクオリティはもちろんのこと、「配信するコンテンツのクオリティ」も勝敗を分ける半分以上の大事な要素になってきています。なので「AbemaTV」においても、とにかくコンテンツクオリティを高めることが何より大事だと思います。

齊藤 昨年、キュレーションメディアの世界でいろんな問題が起こったことが影響してか、今はコンテンツを内製化する企業が増えているように感じています。動画コンテンツも、この内製化の流れがもっと強まるでしょう。

かつ、アジアではすでにインフルエンサーがストリーミングで自分の動画をアップするビジネスが爆発的にヒットしているので、今後、日本でももっとインフルエンサービジネスが盛り上がってくるのではないかと思っています。

ーー最後に、今後の方針と具体的な目標数値があれば教えてください。

長瀬 「AbemaTV」では、さきほど話したKGI、つまりWeeklyのアクティブユーザーが1000万人超えたら「インターネット初のマスメディア」と言ってもいいんじゃないかと考えています。なので、まずはこのKGIをクリアすることを目指して頑張っていきます。

齊藤 「C CHANNEL」はリリースしてからずっとグローバル展開を意識してきたので、今年こそアジアNo.1の女性向け動画メディアになることを目指して頑張っていきます。

今回の調査データについて

フラー株式会社が提供するApp Ape Analytics(アップエイプアナリティクス)では、アプリを所持するユーザ数、1日にアプリを起動したユーザー数、アプリを所持するユーザーの男女年代比などの情報を複数のアプリで比較することもできます。 Free版(無料)もございますので、是非お気軽にお試しください!

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カテゴリー: トレンド

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