ライブ動画配信アプリ「LINE LIVE」の利用実態を探ってみた。

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LINE LIVEアプリとデータ
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2015年12月、LINEは「LINE LIVE」という新サービスを開始しました。参入領域は、ズバリ「ライブ動画配信」。
古くはUSTREAMが2007年から存在していたように、ライブ動画配信サービス自体は珍しいものではありませんが、スマホの普及によりあらゆるサービスが《今すぐ / ここで / ワンタッチで / 気軽に》という方向性で再発明されているなか、ライブ動画配信サービスも再び盛り上がりの機運を見せているのです。
ここでは、「LINE LIVE」の現況を、アプリ分析ツールApp Apeでしか知ることのできない「LINE LIVE」アプリ利用データとともにサマリします。

「LINE LIVE」が担うサービス意義

LINE LIVEアプリの概要
[Google Playより引用]

「LINE LIVE」のサービス開始は上記のとおり昨冬。世に出てまだ2ヶ月経ったばかりです。前身サービス「LINE LIVE CAST」がフィジビリティスタディの位置づけとなり、手応えを感じたLINE社が2015年8月から開発を開始しました。

サービスローンチにあたってのプレスリリースでは「皆で同じ番組を、リアルタイムで同時に楽しみ、盛り上がる視聴体験の機会が失われつつあるのが実情」「〜機会を再復興する」と、やや大仰に謳われており、タイムシフト視聴やVODの一般化に対するカウンターと位置づけていることがわかります。

しかし、AV Watchでの西田宗千佳氏の インタビュー によると

“SVODの運営なども検討したが、LINE本体といかにシームレスに事業を組み立てるかを考えると、ストリーミングのほうが優先"

とのことですから、事業として成立するのならSVOD市場への参入は今後も十分あり得るということです。リアルタイム視聴体験の復権、というのはPR用のワードとして割り引いて捉えておいたほうがよさそうですね。

「LINE LIVE」現時点でどれくらい観られているか

冒頭では「ライブ動画配信サービス」と表現しましたが、実は現時点では一般個人の配信はできません。近いうちに可能になる予定ですが、今のところは有名タレント・アーティストの番組を《観る》サービスです。

最近の出演者の顔ぶれはざっと、エビ中、WEAVER、DISH//、ニンニンジャーVSトッキュウジャー、倖田來未、きゃりーぱみゅぱみゅ、スペースシャワーTV、かりゆし58、ゆず、でんぱ組、NICO Touches the Walls、ねごと、原宿駅前パーティーズなど(順不同)。

ローンチ時は目玉としてAKB48、志村けんといった大物もラインナップされましたが、それが功を奏してか、サービス開始1ヶ月間のユニーク視聴者数は既に1,100万人を突破。記者会見では当面の目標を月間視聴者数1,000万人としていましたが、安定して達成する日も遠くなさそうです。

一日のうち、どの時間帯に多く利用されているか

番組ラインナップの賑わいを演出するために、配信時間帯を、スマホの利用率が高い11時前後〜14時、18時〜24時前後に当初は限定する–というのも巧いやり方です。
アプリ分析ツール「App Ape」の実利用データを見てみても、18時台と23時台にアクティブ率のピークがきていることが解ります。

LINE LIVEアプリの時間帯別アクティブ率
[データ元: App Ape (国内数万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[時間帯別アクティブ率:一日にアプリを起動したユーザーのうち、各時間帯に起動しているユーザーの割合。平日、休日別で月間の平均値を示しています。]

ただし、「LINE LIVE」アプリでは過去の配信動画がアーカイブされ、見逃し視聴することができますので、配信ピーク時間帯以外のアクティブ率も底上げされていくのではないでしょうか。

「LINE LIVE」2016年1月時点の男女年代比

アプリユーザの年代別男女比をざっと見てみましょう。

LINE LIVEアプリの男女年代比率
[データ元: App Ape (国内数万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[男女年代別比率:そのアプリの対象期間における所持ユーザーのうち、男女×年代でみたときの各世代の割合]

20代女性と40代男性が目立ちます。これは、芸能人・有名人に配信が限られている現状のデータですので、そのラインナップに引っ張られている可能性が高そうです。今後、配信が一般個人にも開放された時にどう変化するのか、楽しみです。

競合状況と当面のライバルアプリ

冒頭で申し上げたとおり、ライブ動画配信サービスというのはべつに珍しいものではありません。USTREAMがIBMに買収された今、ライブ動画配信といえばここ、のニコ生。
若年層に圧倒的に親しまれているツイキャス。天下のGoogleのシステムインフラを使うYouTube Live。同じGoogle製ながら、ビデオチャットの模様をライブ配信できる(出演者が一カ所に集まる必要がない)変わり種、ハングアウトオンエア。
アイドルに多用され、投げ銭を広めたSHOWROOM。Twitter社謹製の動画配信アプリ、Periscope。Facebookもライブ動画投稿ができるようになっています。ゲーム実況ならAmazon傘下のTwitchがあります。

こうしたなかで「LINE LIVE」がどこまで勢力を広げられるかですが、なんといっても国内既存ユーザベース5,800万人というボリュームが強みになるでしょう。また、機を見るに敏なことで知られるサイバーエージェント社が 「AmebaFRESH!」 で後に続いたことも、《動画配信サービス業界の盛り上がり》という風潮を作り出すという意味では、むしろ有用であるはずです。二社のライバル関係も気になりますね。

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