
2010年代に入って以降、急激に伸びたエンタメ分野といえば、“アイドル”でしょう。それに呼応するように、大手DMMが「DMM.yell」(ディーエムエムドットエール)というアプリをリリースしました。
”アイドルとファンを結ぶアプリ”と銘打たれたこのアプリは、一体どのようなものなのか。App Apeの最新データを駆使しながら探っていきます。
「DMM.yell」について

「DMM.yell」とは、ユーザーが自分の好きなアイドルを応援するためのアプリです。
アプリには、「PASSPO☆」や「アイドリング」などといった有力なアイドルグループのアカウントもあり、合計で約3,000人ほどのアイドルたちが参加しています。
基本的にはSNSに近いイメージで使うことができ、ファンはアイドルに「yell」という他SNSで言う“いいね”のようなポイントを送ることができます。また、アイドルたちのオフショットなどの投稿に対してファンであるユーザーが、コメントを送ったりして応援できるというもの。
「DMM.yell」内で実施されるキャンペーン
アイドル応援アプリの「DMM.yell」では、通常の機能とは別に、様々な企画キャンペーンが行われています。
8月には、カメラの「写ルンです」とのコラボ企画を開催。企画に参加しているアイドルの中で、yell数がトップ50位までのアイドルのファンであり、かつファンランクが1位のユーザーに、アイドル自身が撮影した「写ルンです」をプレゼントするというもの。

また、他にもpopteen誌とのコラボ、ソニー・ミュージックとのコラボオーディションなど、他社とのコラボレーションを積極的に行なっています。
一般人もアイドルになれる!?
先ほど”オーディション”という言葉が出て疑問に思った方もいるかもしれません。もちろん、すでにアイドルとして活動している人がオーディションを受けることはほとんどないでしょう。
これは一般人も対象になっているオーディションなのですが、実は「DMM.yell」では、一般人もアイドルとして参加することができるからなのです。
つまり、ファンのためだけのアプリではなく、アイドルを目指す人にとっても重要なアプリなのです。
データから見る「DMM.yell」
ここでは、「DMM.yell」の最新データを用いて、詳細な特徴を探っていきましょう。
まずは、男女年代比をご覧ください。

男女年代別比率:そのアプリの対象期間における所持ユーザーのうち、男女×年代でみたときの各世代の割合
男性(女性)比率: そのアプリの対象期間における所持ユーザーに占める男性(女性)の割合
男女比全体では、男8:女2という割合になっています。アイドルファンは男性が中心となっているので、予想通りという印象。
また、年代で見てみると20代と30代の男性がユーザーのほとんどで、男性はそれ以外の年齢層が0%という、非常に偏ったユーザー層になっているようです。
DMM.yell企画で黒崎智花へのyellにご協力いただいたフォロワーの皆様、本当にありがとうございました!
結果はまだ出てませんが、お力を貸していただいた事に本当に感謝してます!— よーしゅけ(・ω・≡・ω・)8.27定期 (@youstin) 2016年8月14日
2016年6月から急成長
次は、「DMM.yell」のMAU遷移を見てみましょう。

MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数であり、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数
アプリのリリース自体は、2015年5月なので、すでに1年ほど経過していますが、2016年6月から急激に数値を伸ばしています。これはおそらく、同時期に新たな有名人カテゴリとして「声優」が追加されたことも影響しているのでしょう。
今や声優もアイドルと同様に高い人気を誇っていることが多いので、アプリの急成長にも貢献しているようです。
また、他にも「モデル」のカテゴリを追加したりと、度々アップデートを行なっているので、そうしたことが結果に結びついてきているようです。
まとめ- 後押ししたい人が増えている? –
いかがでしたでしょうか。アイドルを応援する専用アプリという、今までになかった発想で成長している「DMM.yell」。
アイドル文化の盛況ぶりからもうかがえるように、自分が何かを成し遂げるというよりも、他人に自分の想いをこめて応援したいという気持ちの人が増えているのでしょうか。
App Apeでは「DMM.yell」の後を追いかけて行きたいと思います。
App Apeはアプリのデータを毎日更新しています。
App Apeは、蓄積するスマホアプリのユーザーの利用データからマーケティングやビジネスの施策のヒントを発見するためのSaaSです。
日間利用者数(DAU)、週間利用者数(WAU)、月間利用者数(MAU)の各ランキングや各アプリの時間帯別利用率、性年代別割合、1日あたりの起動回数、同時所持率が高いアプリ一覧などををいつでもPCやスマホから確認できます。
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