ポケモンGO間もなく配信1周年-株式会社ポケモン25倍の大増益の要因を探る-

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空前の大ブームとなった「Pokémon GO(ポケモンGO)」を配信する株式会社ポケモンの2017年度の純利益が、前年度比2500%の159億円と大幅増益となりました。2016年7月に配信を開始したポケモンGO関連の売り上げが大きくけん引した形です。配信開始から間もなく1年近くが経過するポケモンGOのユーザーの属性や利用頻度はどう変化しているのでしょうか。新しくなったApp Apeで分析します。

ポケモンGO効果絶大、純利益25倍!

株式会社ポケモンは5月29日、2017年3月期の決算公告を官報に掲載しました。

出典:インターネット官報2017年5月29日付号外・第111号

ポケモンGOは、ファストフードチェーンやファミレスチェーンが相次ぎポケストップを設置したり、東日本大震災からの復興につなげようと被災地の観光客の誘致に生かしたりするなど、スマホゲームの枠を超えた大きな社会現象を巻き起こしました。

非上場会社のため、決算の詳細は明らかにしていませんが、ポケモンGO本体の課金収入に加え、マクドナルドなど企業とのタイアップや関連グッズの売り上げが大きく寄与したもようです。

では、絶好調の決算を支えたポケモンGOの利用実態はこの1年で変化したのでしょうか。App Apeで読み解きます。

驚異の月間利用率55%

アプリの所持者数をMAUで割った月間利用率をみると、配信から1年近く経過した2017年5月も55%と非常に高い数値を維持しています。

[データ元 : App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)]
MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数であり、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数

7月22日のポケモンGOの日本での配信開始でユーザー数が爆発的に増加。その後、徐々に落ち着いてきたとはいえ、アドベンチャーランキング1位のアクティブユーザー数をキープ。去年に比べメディアでの露出は減少していますが、ポケモンGOは圧倒的な人気を今もなお維持しています。

参考値ですが、同じ位置情報ゲームアプリ「Ingress」の5月の月間利用率は34%。ポケモンGOの人気の高さはまさに驚異的です。

ライトユーザーから一気にヘビーユーザー化

MAUの内訳を休眠、ライト、ミディアム、ヘビーの4段階で分けて見ると、一定のライトユーザーを抱えながら、ヘビーユーザーが2割を占める構成になっています。

[データ元 : App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)]

休眠ユーザーも半数近くいますが、もともと所持数の多いゲームだけに、圧倒的なユーザー数に変わりはありません。

さらにMAUの内訳をさらに時系列でみると、配信から1、2カ月でユーザーが一気に「はまっていく」のがデータから読み解けます。

[データ元 : App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)]

社会現象を巻き起こした初月の勢いをそのまま受け継ぎ、ライトユーザーからミドルを飛び越し、ヘビーユーザーへと進んだ形です。

所持者数の母数がケタ違いに多いため、このヘビーユーザーの数だけでも圧倒的なボリューム。このヘビーユーザー層を中心とする分厚いユーザーが人気と好調な決算を支える原動力になったようです。

所持者数をDAUで割った日間利用率の推移を見ると、イベントや大きなアップデートのタイミングと連動しています。

[データ元: App Ape Analytics (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数

ポケットモンスター金・銀の「ジョウト地方」に登場したポケモンなどが期間限定で登場した12月12日、新たにポケモン金・銀のポケモンなど80種類を追加した2月16日のアップデートの直後などに大きく動いています。

ポケモンIPの人気は不動、後続ゲームとの相乗効果も

今回は利用率を中心に見ていきましたが、新しいApp Apeでは実際の所持数の推移など詳細を見ることができます。さらに、今回はアンドロイドのデータを使いましたが、iOSのデータも見ることができます。

位置情報ゲームの面白さに加え、ユーザー体験の最大化を図るイベントやアップデート、ポケモンというキャラクターのブランド力やIP(知的財産)の強さが絡み合い、ポケモンGOは1年近く経過した今も人気を維持し続けています。

さらに、5月23日に配信開始した、コイキングの跳ねた高さを競うゲームアプリ「はねろ!コイキング」も、同じポケモンIPで相乗効果が期待できそうです。

アプリとIPを効果的に組み合わせ、企業とのタイアップも獲得しながらユーザー体験を向上させるポケモンのアプリ戦略に今後も目が離せません。