ポケモンGO「コミュニティデイ」から学ぶゲーム内イベントのポイント 全5回分の時間帯別利用データを分析してみた

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5月30日追記・任天堂は5月30日、ポケットモンスターの最新作「ポケットモンスター Let’s GO! ピカチュウ・Let’s GO! イーブイ」を11月16日に発売すると発表しました。目玉の一つとして注目が集まったのが、「ポケモンGO」との連携です。リリースに向けて再び利用動向に変化が生じる可能性があります。App Ape Lab編集部では、明日以降のデータを注視していきます。

リリース以降、安定したユーザー数を維持している「ポケモンGO」。2018年に入り、再び盛り上がりを見せています。その一因が、2018年1月から毎月開催している定例イベント「コミュニティデイ」です。今回はアプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップエイプ)」で取得可能なデータからわかるコミュニティデイの盛り上がりや定着度、データから浮かび上がるゲーム内イベントのポイントについてお話します。

コミュニティデイについて

「コミュニティデイ」とは、ポケモンGOで毎月開催されている特別なイベントです。イベント期間中は特定のポケモンが大量発生し入手しやすくなるほか、アイテムなどさまざまなボーナスが提供されます。
2018年1月の開催例では、通常は覚えない「なみのり」の技を覚えているピカチュウが大量発生しました。モンスターを引き寄せる「ルアーモジュール」の効果も延長され、ユーザーが簡単にモンスターを捕まえられる環境が提供されました。
コミュニティデイのタイミングは毎月1日のみ、日中の数時間のみというシビアな設定のため、ユーザーの熱量が一気に高まるようです。
はApp Apeで取得できるコミュニティデイ実施時のDAU・実施時間帯のHAUといったデータを分析し、コミュニティデイ定着度の推移や、ゲームイベントに求められている要素を深掘りしていきます。

コミュニティデイの定着度とユーザーの反応は?

コミュニティデイは2018年1月からスタートしました。App Apeで取得できた1月以降のDAU、開催日のHAUから、コミュニティデイの実際の盛り上がりを分析してみましょう。

2018年1月20日(土) 12:00~15:00

[データ元: App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による]
[DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

第一回目のコミュニティデイは1月20日の12:00~15:00に開催されました。大量発生の対象ポケモンに選ばれたのは看板キャラクターのピカチュウです。
DAUに目を向けてみると、年始でのピークの方が大きく、月平均DAU比4%増でした。一方HAUに注目すると、やはり開催時間帯を目掛けて多くのユーザーがアプリを起動したことがわかります。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

初回のコミュニティデイの主なゴールは「なみのり」を覚えたピカチュウのみのため、イベント開始直後に目的を達成したユーザーが多く、その後起動ユーザーが急に減少していったと考えられます。

2018年2月24日(土) 12:00~15:00

2回目のコミュニティデイは2月24日の12:00~15:00の期間で開かれました。大量発生したのは、初代ポケットモンスターがリリースされた当初から登場している「ミニリュウ」です。また、期間中にミニリュウを最終型の「カイリュー」まで進化させると、特別に「りゅうせいぐん」の技を覚えさせることができました。
ミニリュウから進化させられるカイリュウは最強クラスのポケモンとして評価されています。有利な期間内に進化元のミニリュウを入手しておこうと考えるユーザーが多かったのか、DAUにははっきりとした山が見られました。

[データ元: App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による]
[DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

この日はネットワークトラブルの影響で時間は当初終了時刻の15時から3時間延長されました。

HAUのグラフでも12:00頃に急上昇したユーザー数が15:00までそれほど減少していないことがわかります。15:00以降は徐々に減少していますが、それでも高い水準を保っています。時間内にカイリューへの進化を目指すユーザーがプレイし続けた結果かもしれません。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

2018年3月25日(日) 12:00~15:00

3回目のコミュニティデイ開催は3月25日の12:00~15:00。大量発生したのはまたも初代から登場している古参ポケモン「フシギダネ」です。前回同様、期間中に最終型の「フシギバナ」まで進化させると、特別に「ハードプラント」を覚えるボーナスが提供されています。

[データ元: App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による]
[DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

ポケモンファンにはおなじみのフシギダネですが、DAUの伸びは先月ほどは伸びず。山ができてはいるものの、月初月末の伸びとさほど変わりはありません。また、前回のように時間内の進化で特別な技が覚えられるのにもかかわらず、HAUではピークのユーザー数を維持できていません。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

どうやら対象ポケモンがフシギダネとアナウンスされた当初から、「ミニリュウと比べるとイマイチ」「なんでフシギダネ?」といった声が多かったようです。「実用性も人気もミニリュウに劣る」といった評価が集まってしまったとか……。このように、ユーザーの本音がデータには如実に表れます。

2018年4月15日(日) 12:00~16:00

第4回のコミュニティデイは4月15日の12:00~16:00。厳密には、バグ対応のため開始が10分ほど遅れています。通常よりも1時間延長されているのは、この遅れのためです。大量発生ポケモンは「メリープ」。「デンリュウ」まで育てると、通常は覚えない「りゅうのはどう」を覚えます。

[データ元: App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による]
[DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

DAUでは開催前日、当日に山が見られます。一方、HAUでは開始以降もユーザー数が伸び、15時まで維持される形となりました。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

実は、この回は上述したバグ対応以外にもさまざまなイレギュラーが起きたコミュニティデイでした。そもそも、メリープは通常のプレイでは手に入りづらいレアなポケモンです。また、4月15日は全国的に雨であり、「天候ブースト」によってメリープをはじめとする「でんきタイプ」のポケモンはさまざまなボーナスを受けられます。

さらに、同時開催されていた「カントーウィーク」のイベントにより、メリープの卵を孵化させるとアメのボーナスが手に入るというおまけつきです。コミュニティデイでピックアップされてきたポケモンと比べると、メリープの知名度はいまひとつといったところ。DAUの増加が小さな山にとどまっているのは、ライトユーザーの熱量を表しているかもしれません。反対に、HAUの伸びはチャンスを最大限生かそうとするヘビーユーザーの熱量が反映されていると考えられます。

2018年5月19日(土) 12:00~15:00

最後に先週末開催された第5回目コミュニティデイの結果です。開催日時は5月19日の12:00~15:00でした。クローズアップされた大量発生ポケモンはファンにはおなじみの「ヒトカゲ」。期間中に「リザードン」まで進化させると、「ブラストバーン」を覚えます。

[データ元: App Ape(国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による]
[DAU (Daily Active Users): そのアプリの対象期間における、日間アクティブユーザー数であり、1日に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

取得されているのは5月21日までのデータですが、DAUの記録ではコミュニティデイ当日が5月中の頂点に達しています。一方HAUのグラフでは14:00近辺まで起動ユーザーが維持される結果に。以降、ユーザー数は少しずつ下がり、落ち着きを取り戻しています。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

イベント事態が定着してきた現在、ユーザー間でコミュニティデイ当日のスケジュールが固まってきている傾向が見受けられます。このグラフ形状がコミュニティデイ当日HAUの基本的な形と言えそうです。

ライトユーザーとヘビーユーザーへの意識

コミュニティデイでは先に日時だけをアナウンスし、あとからイベント内容を公表するスタイルをとっています。ユーザーの間では常に今後のコミュニティデイの内容に関する予想が飛び交っており、イベント自体は定着していると言えそうです。DAUの伸びはイベント内容によるものの、もれなく増加は生じています。また、HAUの推移からは、よりリアルなユーザーの反応がわかりました。

ポケモンGOのように強力なアプリでは、ヘビーユーザーと同等数のライトユーザーが存在します。毎月のコミュニティデイでは双方にとって魅力的なイベント内容が実施されているようです。以下に示したのがポケモンGOがリリースされてからのヘビー・ミドル・ライト・休眠ユーザーの推移です。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析/アクティブ数はApp Ape 推定による) ]
[休眠ユーザー:月間利用日数が0日のユーザー]
[ライトユーザー:月間利用日数が1/3までのユーザー]
[ミドルユーザー:月間利用日数が1/3から2/3までのユーザー]
[ヘビーユーザー:月間利用日数が2/3以上のユーザー]

リリース当初からユーザーが徐々に減っていくのは当然ながら、ヘビーユーザー層を大きく減少させることなく維持できています。これも継続的なイベント実施が一因と考えられます。

(5月23日追記)次回のコミュニティデイは6月16日12:00から15:00まで。「ヨーギラス」が大量発生する予定です。

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App Apeでは他のアプリのデータや、ユーザーセグメントごとの起動数などより細かい情報も取得可能です。他のアプリのデータには、イベント案策定に役立つヒントが隠されているかもしれません。また、展開しているイベントに対するリアルなユーザーの反応をデータで知ることは、さらに魅力的なイベント内容の企画につながるはずです。イベント施策の効果をお調べになりたい方は、お気軽にこちら よりお問い合わせください。

また、App Apeでは機能を拡張させた新無料版の提供も開始しました。この機会にぜひデータの面白さに触れてみてはいかがでしょうか。