
2018年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに、エレクトロニック・スポーツの略で対戦型ゲームをスポーツ競技としてとらえる「eスポーツ」が選定されました。2018年は「eスポーツ」が一気に盛り上がった1年といえるでしょう。
12月にWinning Eleven 2018からアップデートしたばかりの「Winning Eleven 2019」は、第18回アジア競技大会でデモンストレーション種目に採用された上、日本代表が金メダルに輝くなど注目が集まりました。
スマホ版のWinning Elevenのユーザー像を、アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップエイプ)」で紐解きました。
App Apeの詳細はこちら:アプリ分析ツール App Ape
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Winning Eleven 2019はどんなアプリ?

アプリ版「Winning Eleven 2019」は、PlayStation 4などで発売されたWinning Eleven 2019の最新試合エンジンを完全移植。
より美しいグラフィックとなめらかな動きを実現しており、1995年にPlayStation用のサッカーゲームとしてシリーズ第1作目が登場してから、長い間家庭用のサッカーゲームとして親しまれ続けているWinning Elevenがスマホで楽しめる高クオリティのサッカーゲームとなっています。
スマホ版では、チーム固有の戦術、1対1の緊張感はそのままに、新たな選手のスキルやプレースタイル、ゴールセレブレーションを追加。選手の個性がより際立つゲームになっています。
目の前の友達と気軽に対戦できるローカルマッチの他、世界中のユーザーと対戦できるオンラインマッチなど、多彩なユーザー同士の対戦が楽しめます。
圧倒的な10代男性の人気を誇る
Winning Eleven ユーザーの性年代比推移は以下の通りです。
※スマホ版Winning Elevenは、同一アプリの名称を年ごとに変えアップデートをしています。今回示したデータは、Winning Eleven2017から2019までの3タイトルのデータとなります。
(Winning Eleven 2017:2017年5月~2017年11月、Winning Eleven 2018:2017年11月~2018年12月、Winning Eleven 2019:2018年12月〜)

[男性(女性)比率:そのアプリの対象期間における所持ユーザーに占める男性(女性)の割合]
2年半の間、一貫してユーザーの約9割を男性が占めています。
特に10代男性の割合が高く、最新の11月には50%以上が10代男性ユーザーとなっています。
ユーザーの利用動向を探る
2018年11月の時間帯別平均アクティブユーザー数(HAU)は以下の通りです。

[HAU(Hourly Active User):そのアプリの対象期間における、時間帯ごとのアクティブユーザー数であり、その時間に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]
ユーザー数がピークを迎えるのは夕方の16時から17時で、その後夕飯の時間帯にかけて少し減少した後、20時に再びピークを迎えます。
利用頻度別のユーザー割合の推移は以下の通りです。

App Apeでは利用頻度別にユーザーを以下のように定義しています。
- 休眠ユーザー(グレー):月に一度も利用しないユーザー
- ライトユーザー(緑):月間利用日数が月の1/3までのユーザー
- ミドルユーザー(黄):月間利用日数が月の2/3までのユーザー
- ヘビーユーザー(赤):月間利用日数が月の2/3以上のユーザー
Winning Eleven 2017をリリースした2017年5月に比べ、2018年11月のユーザー数は約3倍に増加。
特に、茨城国体やアジア競技大会などをきっかけにeスポーツ種目としての知名度が飛躍的に高まった18年4月以降、大きく伸ばしています。
中でもヘビーユーザーの割合が高まってており、2018年11月には全体の30%以上を占めています。
一般的にユーザー数が増加すると休眠ユーザーの割合も大きくなりますが、Winning Elevenは休眠ユーザーの割合を低く保っているのが大きな特徴と言えます。
App Apeの行動分析機能でヘビーユーザーの性年代比を見ると、10代の男性ユーザーが54%と大半を占めています。多くの10代の男性ユーザーがほぼ毎日遊ぶアプリとしての地位を、Winning Elevenが獲得したということでしょう。
10代男性に人気のアプリとは?
Winning Elevenを同時に所持する確率が高いアプリトップ5の推移(2018年6月~11月)は以下の通りです。

[同時所持:対象アプリと同時に所持されているアプリ]
進研ゼミ高校講座の学習において欠かせないアプリ「進研ゼミ 高校講座ホーム(サクスタ)」が、6月~10月の5ヶ月間、常に1位を独占しました。
「クラッシュロワイヤル(Clash Royale)」「ワードウルフ決定版「新・人狼ゲーム」無料アプリ」「荒野行動-東京決戦」「PUBG MOBILE」などの、友達と遊べるアプリも上位に食い込みました。
データからユーザー像が浮かび上がる
データから見えるユーザー像は以下の通りです。
- 10代男性ユーザーが全体の約40~50%を占める
- ユーザー数はeスポーツの知名度向上とともに増加している
- アクティブユーザー数は16時、17時、20時にピークを迎える
- ヘビーユーザーの割合がかなり高い
- ヘビーユーザーは10代の男性ユーザーが50%以上を占める
- 高校の学習に使うアプリと友達と遊べるアプリが同時所持アプリとして上位にランクイン
これらよりユーザーの多くが男子高校生であり、学校終わりに友達と一緒にWinning Elevenを楽しんでいることが伺えます。
このように、アプリのユーザー分析では、表面上の利用者数や性年代別割合だけではなく、いくつものデータの掛け合わせとユーザーが同時に所持している他のアプリやサービスを掘り下げることで、ユーザーの実像が浮かび上がってきます。
データを読み解く感性は、アプリのベンチマークやペルソナの設定、マーケティング施策の方針策定などのベースとなる素養として活かすことができるのです。
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