“PayPayキャンペーン、自社でトレースするならどれが最適?” リテンションレートが高いマーケティング施策のトレース候補選定メソッド

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スマートフォンアプリの新規ユーザー獲得をミッションとするマーケティング担当者にとって、「ユーザーの質の向上」は大きなテーマであり、悩みの種でもあるのではないでしょうか?

『売り上げ達成にはユーザー規模の拡大が必須だが、広告などでユーザーが入ってきてもなかなか定着しない…』

そんな課題を解決するため、一定期間内にユーザーが継続してアプリを使用した割合を示す「リテンションレート」をユーザーの質向上の度合いを測るKPIの一つとして設定することは、アプリマーケティングの世界では「非常に良い定石の打ち手」と言えます。

ユーザーが定着してリテンションレートが高くなればLTV(生涯顧客価値)も高まり、結果として売り上げの向上につながるからです。

では、リテンションレートが高く、ユーザーの質の向上につながる集客の企画はどのように行えば良いのでしょうか?そもそも、リテンションレートが高いユーザーはどうやって獲得すればいいのでしょうか?

アプリのマーケティングやグロースハックで最も再現性が高い方法は、『世の中で実際に成功した施策をトレースすること』です。過去に他社が成功した施策であれば、実際の施策内容の研究や目標数値の裏付けなどが比較的容易で意思決定者を説得しやすい上、過去に成功している施策だけに、実施後の成功確度も高いというメリットがあるからです。

この記事では、リテンションレートが高いユーザーを獲得できる企画を生み出すために、マーケターや企画担当者がトレースすべき施策を見つける具体的な手法を紹介します。

今回は最近1年間で急成長したモバイル決済アプリ「PayPay」を事例に、トレース対象の選定から実際のトレース方法までをシミュレーションします。

目次
+ トレース候補をリストアップする
+ キャンペーンの概要を確認する
+ 獲得ユーザーの質を確認する
+ トレースするキャンペーンを決定する
+ 施策トレースの調査に欠かせないデータの入手方法

トレース候補をリストアップする

マーケティング施策をトレースするためには、まずトレースすべき候補を見つける必要があります。

施策の成否を定量的に判断して候補を見つけるためのヒントは、アプリ分析・モニタリングツール「App Ape(アップ・エイプ)」が提供するトレンドランキングや、月間利用者数(MAU)ランキングといった様々なアプリの現在のステータスがわかる一覧性の高い情報の中にあります。

また、インストールやアクティブユーザーの急増は、何らかの施策による変化を示す兆候・仕草です。App Apeでは、施策が展開されていたであろう期間を対象に、調べたいアプリのデータをダッシュボード上で見ることで、そのアプリのステータスの変化の兆候・仕草を発見することができます。トレースに値するアプリであるかどうかを、データから判断することができるのです。

[データ元: App Ape(国内数万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[インストール数:アプリのインストール数の推移。当該期間にアプリを端末にインストールしたユーザー数を表示。]

今回の場合、トレース対象を探そうとApp ApeのフィンテックカテゴリのMAUランキングを見ると、2019年11月はPayPayが首位を獲得しているのを確認しました。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

アプリ情報の詳細ページでPayPayの所持者数の推移を見ると、ローンチ直後から一気に拡大し、その後もいくつかの山を作りながら成長をしています。MAUランキングも首位を取り続けています。施策をトレースする価値がありそうです。

キャンペーンの概要を確認する

PayPayはアプリローンチ直後の2018年末に「100億円あげちゃうキャンペーン(」2018年12月4日〜2018年12月13日)を実施。その後、第2弾の100億円キャンペーン(2019年2月12日〜2019年5月12日)を展開。半年あまりの間に総額200億円規模のマーケティング施策を行いました。

[PayPayの登録ユーザー数推移と実施キャンペーンの紹介。:https://about.paypay.ne.jp/pr/20191118/02/より引用]

PayPayのインストール数は第1弾キャンペーン後に300万人を、第2弾の後には500万人を突破。2019年11月末には2000万人を超えました。
(2019年11月18日・PayPay株式会社ニュースリリース:「PayPay」、登録ユーザー数が2,000万人を突破!~ 加盟店数は170万カ所以上、累計決済回数が3億回に~

[100億円キャンペーンの概要比較。PayPayニュースリリースなどをもとに作成]

いずれのキャンペーンもマーケティングの成功施策としてメディアなどで紹介されることが多い事例となりました。トレース候補として、さらに詳しいデータをApp Apeで見ていきます。

獲得ユーザーの質を確認する

多くのユーザーを獲得したキャンペーンだったとしても、リテンションレートが低ければ費用対効果に見合わない施策としてトレース対象から除外される可能性があります。そこで、アプリのユーザー規模が拡大している様子を推測するインストールに加えて、ユーザーの利用頻度を見ることでユーザーの質を確認する必要があります。

キャッシュレス決済アプリであるPayPayは、ユーザーの買い物の頻度とアプリの利用頻度の関係性が高いという特徴があります。

その観点でApp Apeで利用頻度別のユーザー数の推移を見ると、2度のキャンペーンの実施期間中、休眠ユーザー数が大きく上昇はしておらず、横ばい傾向となっています。休眠ユーザーの割合は月を追うごとに減少しており、規模の拡大とともに日常の買い物サイクルの中に組み込まれていく様子がデータから確認できました。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]
[緑色: ライトユーザー (月間利用日数が1/3までのユーザー)、黄色: ミドルユーザー (月間利用日数が1/3から2/3までのユーザー)、赤色: ヘビーユーザー (月間利用日数が2/3以上のユーザー)、灰色: 休眠ユーザー (月間利用日数が0日のユーザー)]

キャンペーン期間中にユーザー規模が拡大し、利用頻度も高まっていることを勘案し、PayPayが展開するキャンペーンをトレース対象として選定することにしました。

トレースするキャンペーンを決定する

さて、ここからさらにトレース対象の第1弾の100億円あげちゃうキャンペーン、第2弾100億円キャンペーンの2つを1つに絞り込む段階に入ります。

ここまでの調査でいずれのキャンペーンも素晴らしい成果を残していることがわかっていますが、両キャンペーン施策にどんな違いがあったのかをリテンションレートから調査し、さらに選りすぐりのトレース対象を決定します。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[リテンション率:アプリをインストールをしたユーザーが翌日以降もアプリを起動した割合を示す]

App Ape Alphaの「リテンション率」表示機能でPayPayの利用動向を見ると、インストールをしたユーザーのインストール当日の起動率の平均は80〜90%。その翌日のリテンション率の平均30〜40%でした。

両キャンペーン期間中のリテンション率の傾向を比べると、第2弾100億円キャンペーンの方が30日後の継続率が高かったことに加え、インストールユーザー数が多かったことがわかりました。リテンションレート(≒ 日常利用)が高くより多くのユーザー獲得に成功していたことから、広告費用を除くキャンペーン予算100億円を効率よく活用したことが見えてきました。

ここで「第2弾100億円キャンペーン」のキャンペーンのトレースが最も最適であることが確定しました。

施策トレースの調査に欠かせないデータの入手方法

第二弾の100億円キャンペーンをトレースすべきという結論をApp Apeのデータから導くことができれば、マーケティング担当者が複数の施策をトレースするという労力を削減することができます。

App Apeでは他の会社のアプリの推計値を閲覧できます。どの施策をトレース対象として選択すべきかをデータドリブンに選択することができるのです。

キャンペーンは広告出稿と違ってA/Bテスト実施がしにくいため、事前の調査には労力がかかるのが一般的ですが、App Apeがあればすぐにデータが見つかります。
ご担当のアプリが、どの施策をトレースすべきかを探してみませんか?こちらからApp Apeに3分で無料登録できます。この分析には下記の機能を利用しました。

インストール数の分析:アプリ分析 – 利用情報 – 日間インストール回数
ユーザーの利用頻度:アプリ分析 – 利用情報 – 利用頻度別ユーザーの割合
リテンション率:App Ape Alpha – リテンション分析

App Apeの契約企業を対象に、インストール施策の成功確度を上げる個別カスタム分析を行なっております。App Apeログイン後にこちらからお問い合わせいただけます。
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App Apeはアプリのデータを毎日更新しています。

App Apeは、蓄積するスマホアプリのユーザーの利用データからマーケティングやビジネスの施策のヒントを発見するためのSaaSです。

日間利用者数(DAU)、週間利用者数(WAU)、月間利用者数(MAU)の各ランキングや各アプリの時間帯別利用率、性年代別割合、1日あたりの起動回数、同時所持率が高いアプリ一覧などををいつでもPCやスマホから確認できます。

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