フード&ドリンクカテゴリに異変、モバイルオーダーついに浸透か

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2019年はモバイル決済アプリの利用が爆発した年となりましたが、2020年はスマホアプリを通じて飲食店などで注文ができる“モバイルオーダー”がブレイクする可能性が一気に高まっています。

App Ape Lab編集部がアプリ分析・モバイル市場モニタリングツール「App Ape」のデータを元に取りまとめた、2020年1月のフード&ドリンクカテゴリのトレンドランキング(前月からのユーザー増加率)によると、1位は日本マクドナルドが手がける「マクドナルドモバイルオーダーアプリ」で、前月比55%増と存在感が一気に高まっています。

今回の記事では、2020年のスマホアプリ業界でホットトピックになるであろう“モバイルオーダー“の動向を、日本マクドナルド社の公式アプリ「マクドナルドモバイルオーダー」のデータを交えながら紹介していきます。

マクドナルドモバイルオーダー、カテゴリー別トレンドランキング1位にランクイン

2020年1月のフード&ドリンクカテゴリのトレンドランキングTOP10は以下の通りです。

[データ元: App Ape(国内数万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[トレンドランキング:DAUやアクティブ率(アプリ起動率)の上昇 / 下降が直近で大きかったアプリのランキング]

1位にランクインした「マクドナルドモバイルオーダー」は、前月(2019年12月)に比べアプリの所持者数が約1.7倍に増加し、急成長を遂げています。

特に1月末から急激にアプリの所持者が伸びています。背景にあるのは、日本マクドナルド社が一部の店舗に限られていたモバイルオーダーを1月28日から全国に導入したことです。店舗外でスマホアプリを使用して、事前に商品を注文し、店舗に到着してから決済することで注文の列に並ぶことなくスムーズにオーダーすることが全国で可能となりました。現在では全国の2700店舗にて、モバイルオーダーが利用できる状態となっています。

マクドナルドモバイルオーダーアプリ公式サイト

上記に加え、市場全体でもスマホオーダー・決済の需要が伸びていることが今回の成長を後押ししている要因の1つと考えられます。

例えば、NTTドコモはモバイルオーダーアプリの開発を手がけるシューケース・ギグと業務提携を結び、モバイル決済アプリ「d払い」内のミニアプリとしてモバイルオーダーを取り入れ始めました。牛丼チェーンの吉野家もショーケース・ギグと共同開発したモバイルオーダーを2月から開始しました。

ショケース・ギグ2019年2月14日ニュースリリース:全国の吉野家で「スマホオーダー」を2月14日より導入開始

スターバックスも2019年6月にアプリを通じたモバイルオーダーを開始しており、スターバックスのアプリの2020年1月の月間利用者数(MAU)は、2019年6月に比べて41%も増えました。牛丼チェーンのすき家も2019年7月にモバイルオーダーの機能をアプリに追加。MAUは2019年6月から2020年1月で3.3倍になりました。

幅広い世代が活用するモバイルオーダーの顧客・企業メリットとは

「マクドナルドモバイルオーダー」の性年代比は以下の通りです。

[データ元: App Ape(国内数万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[性年代比:そのアプリの対象期間における所持ユーザーのうち、男女×年代でみたときの各世代の割合]

性年代別構成を見ると、40代前後の家族を持つ子育て世代を中心に、20代男性や30代女性など幅広い世代に受け入れられており、シニア層からも一定の利用があることがわかります。

気になるのは、マクドナルドのサービスの性質上、利用者が多そうな10代の比率が少ないことですが、この要因は決済方法にありそうです。モバイルオーダーの決済方法はクレジットカード、もしくはLINEPayのため、そもそも、これらのカードを持つ割合が圧倒的に低い10代はアプリの利用者が少ない傾向にあると考察できます。

モバイルオーダーの顧客側のメリット

モバイルオーダーの導入は顧客・企業のどちらにもメリットがあります。ここからは、それぞれのメリットにフォーカスを当てて分析していきます。

顧客側のメリット①:待ち時間がなくなる

顧客がモバイルオーダーを使用する最大のメリットは「待ち時間がなくなること」です。例えば、お昼時にこれまでレジの行列に並ぶ時間から解放され、最小限の待ち時間で商品を受け取ることができます。

テイクアウトする場合も、事前に商品を注文しておけばレジに並ぶことなく商品を受け取れるので、こちらもやはり並ぶストレスから解放され、時間を有効活用できます。

顧客側のメリット②:メニューをじっくり眺められる

混雑時にレジに並ぶとゆっくりとメニューを眺めることは難しいですが、モバイルオーダーであれば事前にメニューをアプリを使うユーザーのタイミングでじっくり確認することができます。小さな子供のいるファミリー層にも強い味方になるでしょう。

顧客側のメリット③:事前決済で支払いの煩しわさから解放される

現在多くの企業が提供するモバイルオーダーは、注文とともに事前決済ができる場合が多いため、レジで会計をする必要がありません。支払いの煩しわさから解放されるほか、財布や現金を持ち歩くことからも解放されます。

モバイルオーダーの企業メリット

モバイルオーダーは顧客体験やサービスの向上だけでなく、企業側にも大きなメリットがあります。

企業側のメリット①:利用者のデータを管理できる

企業側の最大のメリットは、アプリを通じて得られる購買顧客データでしょう。モバイルオーダーを使うことで、来店した利用者のリアルタイムのデータを管理、保存することが可能で、利用者がいつ、どのようなメニューを多く注文したのかなどのデータを把握できます。
また、店舗に来店する顧客はどのような年齢層や性別が多いかなどの属性もわかります。

これらのデータを活用することで、新メニューやキャンペーンの立案など新商品開発や原材料の効率化や販売戦略などが立てやすくなるメリットがあります。

企業側のメリット②:レジオペレーションなど店舗業務量を軽減

さらに企業にとっては、モバイルオーダーを活用することでレジのオペレーションなどの人員を必要とする業務を減らし、店舗全体の業務を効率化できます。顧客側で注文、決済まで完了できるので、レジの混雑が減り、従業員の負担を減らすことができます。

企業側のメリット③:売り上げやリピート率がアップする

モバイルオーダーを企業が活用することで、クーポン配信などマーケティング施策による売り上げやリピート率の向上が見込めるのも大きなポイントです。例えば、店舗で650円で販売している商品を、モバイルオーダーから注文すると600円で購入できるクーポンをアプリを通じて配布すれば、顧客もメリットを感じやすくなるでしょう。

企業側のメリット④:多言語対応でストレスのない店舗体験を創造

少し大きな視点でモバイルオーダーを捉えると、多言語に対応したモバイルオーダーアプリであれば、海外からの観光客など主な言語が異なる利用者が来店しても、言語の問題で注文ができなかったり、満足なサービスが受けられない・提供できないというシーンは大幅に減るでしょう。モバイルオーダーで注文は事前に完了する上、もし店頭で注文違いなどが発生しても、実際にオーダーしたアプリの画面を見せるだけですぐに対応することが可能だからです。

訪日外国人の観光客を受け入れる側として、外国語がわからないスタッフが対応すると、注文内容を理解するまでに時間がかかったり、顧客のストレスにつながったりする可能性があるため、インバウンド需要の取り込みにもつながるでしょう。

今後も更なる加熱が予想されるモバイルオーダーサービス

多くのユーザーをかかえるマクドナルドで、モバイルオーダーというOMO(Online Merges with Offline)により、利便性を身近に感じたユーザーが、他の店舗やサービスのモバイルオーダーへのハードルが低くなる可能性は高く、スターバックスなどの各フード&ドリンク各社もモバイルオーダーの導入を進めています。

顧客の動きや業界の動向からも、今年さらには来年も”モバイルオーダー”はスマホアプリ業界のホットトピックとして上がって来ることは間違いないでしょう。

この先、OMOは急速な成長が予想される市場ですので、アプリのトレンドを把握して先手を打つことが重要です。モバイルオーダーのさらに詳しいデータや他のアプリの時間帯ごとのアクティブユーザーの動きなどを知りたい方は、お気軽にこちらからApp Apeの無料版をお試しください。

App Apeはアプリのデータを毎日更新しています。

App Apeは、蓄積するスマホアプリのユーザーの利用データからマーケティングやビジネスの施策のヒントを発見するためのSaaSです。

日間利用者数(DAU)、週間利用者数(WAU)、月間利用者数(MAU)の各ランキングや各アプリの時間帯別利用率、性年代別割合、1日あたりの起動回数、同時所持率が高いアプリ一覧などををいつでもPCやスマホから確認できます。

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