
2020年5月末の緊急事態宣言解除でいったん収まったかに思えた新型コロナウイルスは、その後再び感染拡大し第一波を超える影響が広がっています。「コロナ禍」という例年とは異なる日常の中で、どのようなアプリがインストールされていたのでしょうか。
この記事では、アプリ分析ツール「App Ape」で蓄積する2020年7月のアプリインストールランキングから、ランキング全体の傾向を紹介します。
また、特にインストールが伸びた「COCOA – 新型コロナウイルス接触確認アプリ」(以下、表記はCOCOA)と「マイナポイント」に着目し、新型コロナウイルスの影響や生活環境の変化を探っていきます。
アプリ市場の最新トレンドを知りたいマーケターの方は必見の内容となっていますので、ぜひ参考になさってください!
App Apeの詳細はこちら:アプリ分析ツール App Ape
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【2020年7月】最新版!アプリインストールランキングTOP10
2020年7月のアプリインストールランキングは、以下の結果となりました。
順位 | アプリ名 | 前月比(順位) |
---|---|---|
1 | COCOA – 新型コロナウイルス接触確認アプリ | 変動なし |
2 | マイナポイント | +4位 |
3 | ピッコマ | +6位 |
4 | スマートニュース | +1位 |
5 | TikTok | ー2位 |
6 | LINEマンガ | +1位 |
7 | 楽天ポイントが貯まるアプリ~スーパーポイントスクリーン~ | +5位 |
8 | ドラゴンクエストタクト | New |
9 | ー1位 | |
10 | AFK アリーナ | New |
Note
- データ元:App Ape(国内約15万台のAndroid端末を分析)/ アクティブ数はApp Ape 推定による
- インストール数:アプリの月間インストール数の推移。当該月において、アプリを端末にインストールしたユーザー数を表示。
1・2位にランクインしたのは、政府によってリリースされたアプリ「COCOA」と「マイナポイント」です。1位の「COCOA」は、6月から2ヶ月連続でインストールランキング1位を獲得しており、ユーザー注目度の高さが伺えます。
3位には、電子マンガ・ノベルサービスアプリ「ピッコマ」がランクインしました。新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす人が増える中、手元のスマートフォンで気軽に楽しめるマンガアプリの需要は高まっていると予想されます。
▼ピッコマキャンペーン

また、「ピッコマ」では、初めてアプリをダウンロードする人に向けたキャンペーン「Welcome BiNGO」を7月6日よりスタートしました。さまざまなミッションをクリアするごとにコインが溜まり、すべてクリアすると最大で合計500コインを手に入れることができます。こうしたキャンペーンの影響も、7月にインストールが伸びた要因だと考えられます。
参考: 『ピッコマと一緒に夏をはじめよう!7/6(月)〜ピッコマアプリを初めてDLする人へ向けた最大500コインがもらえるWelcome BiNGOがスタート』ーーPR TIMES
8位にランクインしている「ドラゴンクエストタクト」は7月16日、10位にランクインしている「AFK アリーナ」は6月30日にリリースされた最新アプリです。リリースされたばかりにもかかわらず、全アプリカテゴリにおけるインストールランキングで上位にランクインしました。
「ドラゴンクエストタクト」、「AFK アリーナ」のアプリデータが気になる方は、下記の記事をご覧ください。
今回の記事では、コロナ禍で注目されている「COCOA」と「マイナポイント」の利用動向を詳しく見ていきます。
接触確認アプリ「COCOA」の所持ユーザー数、7月と8月の初週で1.75倍増加

「COCOA」とは、新型コロナウイルスの陽性者と接触した可能性について通知を受け取れるアプリです。スマートフォンのBluetooth機能を使い、お互いがわからないようプライバシーが確保された状態で利用できます。当然、利用者本人の同意が前提となり、アプリの利用を強制されることはありません。
下記の記事で「COCOA」アプリについて詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
ここでは、「COCOA」の所持ユーザー数の推移を見ていきます。

[所持ユーザー数:そのアプリの対象期間において、対象のアプリを月末時点で所持しているユーザーの数]
上のグラフは、2020年6月から8月における「COCOA」の所持ユーザー数の推移を1週間ごとに表したものです。なお、すべての性別・年代のユーザーを対象としています。
所持ユーザー数の推移を見てみると、調査対象の期間中はユーザー数が一度も減少することなく、現在も順調に増加していることがわかります。7月・8月の初週である7月6日週と8月3日週のユーザー数を比較すると、1.75倍の増加となりました。
新型コロナウイルスの収束が見えない不安の中で、積極的に感染対策をしようとするひとりひとりの意識の高まりが所持ユーザー数増加の要因といえるのではないでしょうか。
また、以前のアプリ名は「新型コロナウイルス接触確認アプリ」であり、略称である「COCOA」はアプリ名に入っていませんでした。世間には「COCOA」の名称で知られていたため、「COCOA」がアプリ名に入っていなかったときは、検索時に対象のアプリを見つけづらかったことが予想されます。
アプリ名に「COCOA」を入れたことでアプリの存在がわかりやすくなり、所持ユーザー数が伸びたとも考えられるでしょう。
6月から7月にかけて「マイナポイント」のMAUが急増

「マイナポイント」とは、マイナンバーカードを使って予約・申込を行い、キャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、利用金額の25%分のポイントが付与されるサービスです。(ひとりあたり上限5,000円分)
また、キャッシュレス決済の会社は自分で好きなところを選ぶことができ、付与されたポイントはいつものお店の買い物で利用できます。
下記の記事で「マイナポイント」アプリについて詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
ここでは、「マイナポイント」の月間アクティブユーザー数(MAU)の推移を見ていきます。

[MAU(Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]
上のグラフは、2020年4月から7月における「マイナポイント」のMAU推移を表したものです。なお、すべての性別・年代のユーザーを対象としています。
MAUの推移を見てみると、2020年6月から7月にかけて急増していることがわかります。6月と7月のユーザー数を比較すると、2.69倍の増加となりました。「マイナポイント」に対するユーザーの興味や関心が急激に高まったようです。
MAUが急増したのは、総務省で行っている「マイナポイント」のTV CMやWeb CM、新聞広告、リーフレットなど、さまざまなプロモーションを多様なチャンネルで展開していることが要因ではないでしょうか。ユーザーの目にとまる機会や頻度が増えたことで、MAUが大きく拡大したのだと考えられます。
また、「マイナポイント」は総務省だけでなく、他の各種キャッシュレス決済サービスでもCMや広告といったプロモーション、独自キャンペーンが行われています。
▼マイナポイント×PayPay

PayPay株式会社が運営するキャッシュレス決済サービス「PayPay」では、マイナポイントとしてチャージ額または利用額の25%分に相当するPayPay残高が付与されます。
また、2020年7月1日から8月31日までの期間中に登録すると、抽選で最大100万円相当のPayPayボーナスが当たるキャンペーンを実施しています。
※参考:PayPay株式会社
▼マイナポイント×楽天ペイ

楽天ペイメント株式会社が運営するキャッシュレス決済サービス「楽天ペイ」では、マイナポイントとしてチャージ額または利用額の25%分に相当する楽天ポイントが付与されます。
また、2020年7月から9月30日までの期間中に登録すると、マイナポイントの上限5,000ポイントに加え、最大800ポイントがもらえる楽天ペイ独自のキャンペーンを実施しています。
※参考:楽天ペイメント株式会社
まとめ
2020年7月のアプリインストールランキングでは、1・2位に政府系アプリ「COCOA」と「マイナポイント」がランクインしました。
新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA」の所持ユーザー数は、7月と8月の初週を比較すると1.75倍の増加となりました。感染対策に対する意識の高まりや、アプリ名に「COCOA」が明記され検索しやすくなったことがユーザー数増加の要因と考えられます。
また、「マイナポイント」のMAUは2020年6月から7月にかけて急増、6月と7月を比較すると2.69倍の増加となりました。総務省によるTV CMや広告といったプロモーションの他、各種キャッシュレス決済サービスが展開する独自キャンペーンによってユーザーの関心を引きつけたことがユーザー数急増の要因と考えられます。
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