オンラインに注力するアパレル系アプリ、コロナ前後で利用にどんな変化があったのか?

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アパレルブランド・ユニクロの公式アプリ「ユニクロアプリ」が2020年7月、大幅にリニューアルしました。

これまでユニクロアプリはGoogle Playの「ライフスタイル」カテゴリに属していましたが、リニューアルを契機に「ショッピング」にカテゴリーを変更。コロナウイルスの影響に伴いECに注力する姿勢をカテゴリー戦略の側面からも鮮明にした形です。

カテゴリー転換をしたユニクロアプリの利用動向はどのように変化しているのでしょうか。また、アパレル系アプリはコロナウイルス前後でどのような利用動向となっているのでしょうか。

アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」のデータを読み解きました。

緊急事態宣言の落ち込みから急回復

[データ元: App Ape (国内約15万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

App Apeで2020年1〜8月のユニクロアプリの月間利用者数(MAU)の推移を見ると、2〜4月に大きく落ち込んだことが分かります。

暖冬の影響に加え、クーポン利用など店舗での顧客体験の向上に強みを持つユニクロアプリだけに、コロナウイルスの感染拡大が大きく影響したと筆者は見ています。

緊急事態宣言が解除された5月以降、MAUは上昇に転じ、コロナ以前の水準に回復しました。

ユニクロの売上推移速報によると、2020年8月期(2019年9月〜2020年8月)の売上高は既存店で前期比93.2%、直営店で92.8%と影響を最小限にとどめました。

参考・ファーストリテイリングウェブサイト:国内ユニクロ売上情報

アパレルアプリは「オンライン」で差がついた?

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

アパレル系アプリMAU上位4アプリ(ジーユー、ユニクロアプリ、MUJI PASSPORT、ZOZOTOWN)のMAUの推移を見ると、MUJI passportとZOZOTOWNは2020年3月、逆に前月に比べMAUを伸ばしました。

MUJI passportの場合、家具などの季節変動性が高い商品も扱っていることから、大きく利用が上昇しました。一方、ZOZOTOWNはオンラインショッピング専業だけに緊急事態宣言に伴う「巣篭もり生活」で厳しい状況ながらも4月には前月に比べ利用を伸ばしたほか、以降も堅調に推移しました。

オンラインコミュニケーションの時代にあった形を模索

一連のデータから、アパレル系アプリの中でもオンライン専業のZOZOTOWNが厳しい消費動向にもかかわらず利用を堅持したり、店舗でのアプリ利用に強みを持つユニクロアプリが緊急事態宣言に伴う落ち込みから回復したりする中で、さまざまなかたちでオンラインコミュニケーション時代に合った形を模索し、利用を伸ばしている姿を垣間見ることができました。

コロナウイルスをきっかけに、オンラインへのビジネスの移行はあらゆる分野で加速しています。

業界の進む方向性を探るため、さまざまな経営に関わる数値とともに、アプリの利用動向をしばらくウォッチする必要がありそうです。