ニューノーマルはどこまで定着したのか?【教育系アプリ編】

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、大きく翻弄されている教育分野。2020年2月末から全国一斉休校や緊急事態宣言期間中の臨時休校を経て、休校明けも平年と異なる学校の日程で、学ぶ側も教える側も手探りの対応を求められています。

一方、コロナウイルスをきっかけに、臨時休校時のオンライン学習や学校・生徒間の情報共有などでスマートフォン(スマホ)のアプリの活用が進むなど教育現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)の機運も一気に高まりました。

緊急事態宣言が解除されてから3カ月が経過したいま、教育系アプリの現状はどうなっているのでしょうか。アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」のデータから読み解きました。

教育系アプリのMAUは前年比40%増

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

Androidを対象に、教育カテゴリーの各月のMAU上位50アプリの合計MAUの推移を見ると、コロナウイルスの影響が顕在化した2020年2月〜5月、全国一斉休校に伴うオンライン授業の実施や学校・家庭間の情報のやり取りでアプリへのニーズが急激に高まった結果、5月は前年同月比51.0%増となりました。

緊急事態宣言が解除された6月から学校が夏休みに入った8月にかけてMAUは減少しているものの、2020年8月は前年同月比40.1%増と大幅に伸長。コロナウイルスをきっかけに教育分野におけるアプリ利用が加速した様子が伺えます。

アプリの顔ぶれにはどんな変化が?

2019年8月と2020年8月の教育カテゴリーMAU上位10アプリを比較すると、この1年で上位のアプリの顔ぶれに大きな変化があったことが見えてきました。

2019年8月のMAUランキングは以下の通りです。

順位(2019年8月)アプリ名
1位Studyplus(スタディプラス) 勉強記録・学習管理アプリ
2位手書き漢字認識辞書
3位漢字読み方手書き検索辞典
4位数学検索アプリ-クァンダ Qanda
5位英単語アプリ mikan – ゲーム感覚で英語の学習!入試やTOEICの対策も
6位スタディサプリ 中学/高校/大学受験講座-神授業で学ぶ試験・テスト勉強対策
7位鬼から電話 子育てシーンに役立つサポートアプリ
8位ターゲットの友 英単語アプリ
9位Classi生徒用
10位TED

Note

  • データ元: App Ape(国内約15万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による
  • MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数

2020年8月のMAUランキングは以下の通りです。

順位(2020年8月)アプリ名
1位Google Classroom
2位Studyplus(スタディプラス) 勉強記録・学習管理アプリ
3位数学検索アプリ-クァンダ Qanda
4位Classi生徒用
5位スタディサプリ 中学/高校/大学受験講座-神授業で学ぶ試験・テスト勉強対策
6位漢字読み方手書き検索辞典
7位手書き漢字認識辞書
8位英単語アプリ mikan – ゲーム感覚で英語の学習!入試やTOEICの対策も
9位ターゲットの友 英単語アプリ
10位鬼から電話 子育てシーンに役立つサポートアプリ

Note

  • データ元: App Ape(国内約15万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による
  • MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数

2020年8月はオンライン学習で利用するGoogle Classroomが1位、次いで個人の学習記録・管理アプリのStudyplusがランクインしました。2019年8月に9位だったClassi生徒用は4位にランクアップしており、学校と生徒間のやり取りがオンラインに置き換わった様子が見えます。

[データ元: App Ape (国内約3万台のAndroid端末を分析)/アクティブ数はApp Ape 推定による ]
[MAU (Monthly Active Users):そのアプリの対象期間における、月間アクティブユーザー数で、月に一度でもそのアプリを起動したユーザーの数]

2020年8月のMAU上位5アプリのMAU推移を見ると、Google Classroomの急上昇が読み取れます。オンライン授業やアプリを使ったやり取りを学校として採用を打ち出したことで、全体のユーザー規模のベースアップに大きく影響していることが伺えます。

不可逆なDXの流れ、追随する学校はどれくらい出るのか?

学校のようにカリキュラムや行事予定を年単位で定める組織にとって、オンライン授業などの含むDXによる仕組み化は大きな意思決定となります。それだけに、一度利用を開始すると年間を通じてアプリ利用の水準が引き上がる可能性があります。

実際、Google Classroomは大きく利用を伸ばしたあと高い水準を維持しており、一定の教育現場での浸透は間違いなく進んでいることがデータからは浮き彫りになりました。

ニューノーマルの生活様式の中で今後、教育現場のDXがどれくらい進んでいくのかは、これらのベンチマークとなるアプリを追いかけることである程度の予測ができると筆者は見ています。

児童や生徒・学生数に対してまだまだユーザー規模には上昇余地がある教育分野のアプリだけに、引き続き注目する必要がありそうです。